THIRTEENTH GUIDE
新築建売の登記費用は高い?
見積書の税金・報酬・実費を分ける
登記費用は一つの料金ではありません。登記の種類、登録免許税、専門家報酬、証明書などの実費を分けると、見積書の確認点が見えてきます。
新築建売の見積書で「登記費用一式」と書かれていると、高いか安いか判断しにくくなります。まず、建物と土地のどの登記が必要なのか、誰に何を支払うのかを分けて確認しましょう。
税率や軽減措置は、登記の時期・住宅の要件・課税標準などで変わります。この記事では現在の金額や平均額を示さず、項目を比較するための見方に絞ります。
14種類の登記を分ける
| 登記 | 何を記録するか | 見積書で確認すること |
|---|---|---|
| 表題登記 | 新築建物の所在・種類・構造・床面積など、建物の物理的な内容 | 土地家屋調査士の業務か、対象範囲と実費 |
| 所有権保存登記 | 新築建物について最初の所有権を記録 | 登録免許税の課税標準、申請を行う専門家 |
| 土地所有権移転登記 | 売買で土地の名義を買主へ移す | 土地分の登録免許税、対象筆数、必要書類 |
| 抵当権設定登記 | 住宅ローンの担保権を設定 | 借入条件を前提にした税金・報酬・実費 |
新築建物の表題登記は土地家屋調査士、権利に関する登記は司法書士が担当することが一般的です。物件や融資条件によって必要な手続きは異なります。
2税金・報酬・実費を分ける
国税庁の登録免許税の税額表は、登記の内容ごとに課税標準や税率、一定の軽減を示しています。適用要件があるため、見積書の税額は物件の評価や登記時期、自己居住などの条件と照合します。税金を専門家報酬と混ぜないことが大切です。
司法書士の報酬は一律の公定価格ではありません。日本司法書士会連合会も、報酬額や算定方法、諸費用を明示し、依頼者との合意で決めると案内しています。土地家屋調査士についても、表題登記の内容や実費を含めて見積もりを確認します。
- 登録免許税:国へ納める税金
- 専門家報酬:司法書士・土地家屋調査士の業務に対する報酬
- 実費:登記事項証明書、交通費、郵送費など見積書に記載される費用
3見積書で聞くこと
- 表題・保存・土地移転・抵当権のどの登記が含まれるか。
- 登録免許税、報酬、実費が行ごとに分かれているか。
- 土地の筆数、借入額、共有名義など、金額の前提は何か。
- 概算はいつ確定し、条件が変わるとどの項目が変わるか。
- 申請者、支払先、支払時期と、必要書類の準備者は誰か。
見積もりを比較するときは、同じ登記範囲・同じ前提条件にそろえます。「一式」の金額だけで高い・安いと決めず、内訳と条件を確認しましょう。
4専門家確認が必要な場合
共有名義、土地の分筆・合筆、未登記建物、住所変更、借換えなどがある場合は、必要な登記が増えることがあります。日本土地家屋調査士会連合会の相談Q&Aにも、建物の表示や境界に関する専門家相談の案内があります。
売主や金融機関から司法書士を指定される場合でも、指定されたことだけで報酬の妥当性や選択の可否を断定できません。担当者へ見積書の内訳と依頼条件を確認し、必要なら司法書士・土地家屋調査士・税務の専門家へ相談してください。
登記費用の見積書を整理する
物件の見積書を見ながら、税金・報酬・実費と登記の種類を分ける質問を整理します。個別の税額や専門家報酬を確定する相談ではありません。